@article{oai:rekihaku.repo.nii.ac.jp:00002274, author = {水口, 幹記 and Mizuguchi, Motoki}, journal = {国立歴史民俗博物館研究報告, Bulletin of the National Museum of Japanese History}, month = {Dec}, note = {application/pdf, 本稿で対象とするのは、名古屋市蓬左文庫が所蔵する『天文図象玩占』(請求番号110‐12)という名の漢籍である。本書は、全四冊(不分巻)で構成されている天文関係の占書であり、文庫では「子部・術数類」に分類されている。本書の最大の特徴は、蓬左文庫本と同名の書名を持つ本が管見の所未発見であるという点にある。 本書についての専論は皆無であるため、本稿では、まずは本書の基礎情報を提供した。全体の構成を掲げ、本書が彩色を持つ上図下文形式を採っていること、本書には「御製序」「天文図象玩占」(序文)「天文図象玩占後序」の三種の序文が付されていることや引用書目の特徴について触れた。 続いて、本書同様に上図下文形式を持つ明代の類似の書物『天元玉暦祥異賦』と宋代の『宝元天人祥異書』について触れた。その上で、本書と両書との比較検討をしてみると、本書第二冊と第三冊は図案・内容・項目ともに『天元玉暦祥異賦』とほぼ同じであることが判明した。しかしながら、残る第一冊と第四冊は両書とも合致せず、また両冊にのみ目録が付されていること、両冊に収載されている項目が日月の雲気占のみであるのだが、これが序文・後序の内容と合致すること、さらには、後序に触れる占文の数が両冊を合わせた数に近いことから、両冊のみが元来の『天文図象玩占』であり、第二冊・第三冊はそれに後から付されたものであるということが判明した。 最後に、本書の日本伝来時の状況を蓬左文庫に残された蔵書目録などから推察したところ、本書は中国で作成され日本に輸入された明本であり、初代藩主徳川義直・もしくは二代光友の時代に尾張徳川家に持ち込まれ、しばらくは藩主の元に置かれ、その時は「雲気書」と称されていた。しかし、書庫に移された享保六年から天明二年の間に改装され、外題に「天文図象玩占」と表記が付け加えられたものであることが考えられるとした。, 一部非公開情報あり}, pages = {205--248}, title = {[資料紹介] 名古屋市蓬左文庫蔵『天文図象玩占』について : 附・全文翻刻}, volume = {198}, year = {2015}, yomi = {ミズグチ, モトキ} }